掃除・収納

これを読めば大丈夫!年末の大掃除ガイド2022

目次

おそうじ・収納アドバイザーとして活躍する大津たまみさんに、すぐに実践したくなる掃除テクニックなど生活に役立つアイデアを教えてもらう「お掃除連載」。

今回は、たまった汚れを落とす年末の大掃除で、効率的に掃除をするためのポイントを家の中の場所ごとにアドバイスしてもらいました!

「効率的に汚れを落とすための基本となる4要素は、“時間”“物理力”“温度”“洗剤”です。この4要素を上手に使うと、驚くほど汚れ落としが簡単になるんですよ」と大津さん。

例えば、キッチンペーパーに洗剤を染み込ませて湿布のように汚れの上に貼り付ける“湿布法”は、時間の要素をうまく使った汚れ落としのやり方。また、シールの貼り跡や換気扇の油汚れに、ドライヤーの熱風を当てて拭き取りやすくするのは温度を活用した掃除法。

基本の4要素を活用して、今年の大掃除はラクラクと済ませてしまいましょう!

心構え編:計画的に大掃除に取り組む!

漫然と片付け始めても大掃除はいつまでたっても終わりません。中途半端なままで終わってしまうなんてことを防ぐために「まずは、掃除の計画をきちんと立てること。ダラダラやらずに、9〜10時まではキッチン、11〜12時はリビングなど時間を区切って作業しましょう。アイドルのダンスナンバーなどアップテンポな曲をかけると、ノリノリで作業できますよ」(大津さん)

気分が上がると効率もアップ!掃除が終わった場所から好きなフレグランスでいい香りにしたり、大掃除が終わった後の自分へのご褒美を用意したりしておくことは、何よりのモチベーションに。“銭湯へ行く”“焼肉を食べに行く”など、目標があれば頑張れるはず。

計画的に作業を進めると同時に気分も上げて、年1回の大掃除を楽しんで終わらせましょう!

キッチン編:つけ置きで頑固な汚れとおさらば!

キッチンで手ごわいのは、コンロの五徳にこびりついた油汚れ。

「固くなってしまった五徳の油汚れは、漬け置き洗いで落としましょう。約50℃のお湯の中にセスキ炭酸ソーダを入れて、そこに15分以上漬け置きしておけば、頑固な油汚れが落としやすくなります。その際、お湯が冷めるとまた油が固まるので、その前に取り出すことがコツ」(大津さん)

漬け置きしてふやけた油汚れは、使わなくなったクレジットカードなどの側面を使ってこそげ落とすときれいに!

換気扇の油汚れも、五徳と同様に漬け置き洗いでOK。「漬け置きには、段ボール箱に耐熱性のビニールをかけたものを使いましょう。ビニールの口を縛って、さらに段ボール箱の蓋を閉めれば、お湯が冷めてしまうことも防げます。細かい部品などは、チャック付きのビニール袋が便利ですよ」(大津さん)

漬け置きができない換気扇周りのドロドロは、「ドライヤーを使って温めてから乾いたキッチンペーパーなどで拭き取って。溝に入り込んだ油は、割り箸でこそげ落としましょう。そのあとにアルカリ性の洗剤をスポンジにつけて残った油汚れを落とし、お湯で絞った雑巾で拭き上げたらフィニッシュ!」(大津さん)

※換気扇が塗装されている場合は、剥げないように確認してから作業しましょう。

お風呂編:カビ取りに集中!

お風呂掃除で外せないのはカビ取り!天井の四隅に生えたカビの取り方は?

「天井にお湯をかけて汚れを落とそうとすると、水滴が垂れてきて掃除しづらいですよね。そうならないように、床掃除用のフローリングワイパーにメラミンスポンジを輪ゴムで留めたものを使うと便利ですよ。メラミンにカビが吸着してくるので、お湯を使わなくてもかなりキレイになります」(大津さん)

床などのゴムパッキンに生えるしつこいカビを取るには、「前述した“湿布法”がとても有効です。キッチンペーパーで“こより”を作って、そこにカビ取り剤を染み込ませてゴムパッキンの上にしばらく置いておきましょう。ただスプレーで吹きかけるよりもしっかり薬剤が届くので、効果的にカビ取りができますよ」(大津さん)

洗面台編:排水口掃除にはアレが便利!

普段の掃除で、見逃されがちなのが洗面台のボウル(=水受け部分)。

「ボウルの汚れ落としにメラミンスポンジを使うのはNGです。コーティングされているボウルに傷がついて、その傷に汚れが溜まりやすくなってしまうんです。弱アルカリ性の洗剤をスプレーでまいて、柔らかいスポンジでこすってから水で流い流しましょう。蛇口は、マイクロファイバークロスで拭き上げるとピカピカに!」(大津さん)

大掃除では排水溝の中もキレイにしましょう。

「ヘアキャッチャー部分の汚れ落としには、歯ブラシを使うよりも急須の口など細い部分を洗うための専用ブラシがおすすめ。普段から、排水溝の上に受け皿を置いて、それだけを洗えばすむようにしておくのも掃除の手間を省くコツですよ」(大津さん)

トイレ編:ほんのひと手間でキレイに!

日常の掃除ではなかなか落ちない、こびりついた汚れに悩まされるのがトイレ掃除。便器の中の水がたまっているところが黒ずんでしまったら、ここでも“湿布法”が有効とのこと。

「水受けにたまっている水をいらなくなったスポンジを使って抜いてから、キッチンペーパーに酸性洗剤を染み込ませて15分程度貼っておきます。輪っかになってこびりついた汚れの場合は、クエン酸を使うと効果的です。固くなってしまった汚れは、不要になったクレジットカードなどで軽くこすればキレイに落ちますよ。金属製のヘラやタワシなど、硬すぎる物を使うと便器に傷が付くので厳禁です」(大津さん)

今回紹介した大掃除のポイントを押さえて、新年をすっきりした気持ちで迎える準備を始めましょう!

大津たまみ

1970年生まれ、愛知県出身。一般社団法人日本清掃収納協会会長。株式会社アクションパワー取締役会長。一般社団法人生前整理普及協会代表理事。清掃収納マイスター1級認定講師。「お掃除お片づけ」のプロとして30年以上のキャリアをもつ清掃業界のカリスマ的存在。年間200本以上の講演のほか、テレビ・雑誌・ラジオなどで片づけや掃除法を伝授する

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