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置くだけでお洒落な空間に!自分好みの花でできるドライフラワーの作り方

目次

イチョウの黄金や紅葉の赤などの彩りが街から消え、少し寂しい景色となる冬。しかし、気温と共に湿度も低下するため、ドライフラワーを制作するには最適な季節として知られている。華やかな花々の最も美しい瞬間を長く楽しむことができるドライフラワーは、大切なポイントを押さえることで、どの家庭にもある道具を使って、誰でも簡単に作ることが可能。今回は、初心者でもチャレンジできるドライフラワー作りのノウハウをライフスタイルストア「TOKYO FANTASTIC」表参道店内にある、ドライフラワー専門店「Tida Flower」のフラワーデザイナー、スズキトモコさんに教えてもらった。

時間の経過と共に退色していく過程も楽しめる

生花の美しさを長く味わうことができるインテリアとして、多くの人から愛されているドライフラワー。その最大の魅力は、なんといってもお手入れの簡単さ。

「生花の場合は、水の管理などさまざまな手間が掛かりますが、ドライフラワーは風通しが良く湿度の低い場所に飾り、時々軽く揺すってホコリを落としてあげるだけで、長くその美しさを楽しむことができます。また、バラやラベンダーのように鮮やかな色が魅力のドライフラワーも3カ月から6カ月ほど経つとだんだん色が薄くなり、1年ほど経過すれば退色します。ですが、アンティーク調の新たな色味は家具との調和がバツグン。そういった変化もドライフラワーの魅力だと思います」(スズキさん)

花びらに含まれる水分量で向き/不向きが異なる

一言で「花」といっても花びらの厚さや枚数、茎の太さなど千差万別。そんな中から、ドライフラワーに向いている花の種類を教えてもらった。

「もともと花びらの水分が少なめなカスミソウや千日紅(せんにちこう)、スターチスは、ドライフラワーにとても向いています。ポプリやフラワーティーなどでよく見かけるバラやラベンダーに加えて、薄くて繊細な花びらが魅力のラナンキュラス、多彩な色味と丸い形がかわいいアジサイなども、鮮やかな色が長く楽しめることから人気が高いです。一方、チューリップやクチナシのように花びらの水分量が多い花は、ドライフラワーにするのが難しいですね」(スズキさん)

「ピンチハンガー」があればすぐにでも自作が可能!

それでは早速ドライフラワー作りに挑戦してみよう!今回使用する花材は、1年を通してフラワーショップで購入しやすいカスミソウ。実は、洗濯物を干す際などに使うピンチハンガーを利用すれば、誰でも簡単にドライフラワー作りが可能に。

「カスミソウは、とても女性に人気が高いお花で、ドライフラワーの花束をプレゼントでお買い求めになる男性がとても多いですね。乾いたばかりですと、生花とほぼ変わらない鮮やかな白い花と茎のグリーンがきれいですし、それから少しずつアンティークな色合いに変化していく過程も楽しめるので、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください」(スズキさん)

<用意するもの>

① カスミソウ(お好きな分量)
② ガーデニング用はさみ
③ 洗濯ピンチハンガー

<作り方>

1.枝分かれしている部分をはさみで切り離し、小分けにする

2.花同士が重ならないよう、適度な間隔で花をピンチで留める

3.直射日光が当たらず、風通しの良い場所で7~10日間ほど干す。湿度は30~50%が目安

4.茎から水分が抜け、花を支えている「花首」がしっかりしている状態になれば完成!お好みに合わせて飾ってみよう

水差しや器を使った飾り方も個性が出てお洒落に

近年のドライフラワーの楽しみ方として、人気が高まっているのが、花束のようなドライフラワースワッグ(壁掛けブーケ/花束)。「つるすとなると、壁を傷つけてしまうから…」と、諦めていた人も多いのでは?賃貸物件でも壁を傷つけることなく飾れる方法についてアドバイスをいただいた。

「ドライフラワーの飾り方は、生花とまったく一緒でもいいと思います。花瓶はもちろん、水差しなどに入れて飾るのもお洒落ですよ。もし花の部分が折れてしまっても、お皿の上に折れた花を置いて飾るだけでもかわいいですし、リースの材料として活用する方法もあります。また、スワッグも壁に掛ける以外にも横に寝かせたり、大きな器に上向きに立て掛けて飾るのもすてきですよ」(スズキさん)

長持ちさせるには直射日光や高温多湿を避けて

せっかくのドライフラワー、できるだけ長く楽しむためのコツはあるのだろうか。

「やはり、直射日光や高温多湿を避けることに尽きます。屋外や太陽の光が直接当たる窓際を避けて風通しが良く、湿度の低い場所に飾ることを心掛けると良いと思います。冬は乾燥しているので特に問題ないのですが、部屋の湿度が高くなりがちな梅雨の時期から真夏にかけては、エアコンや除湿機などを使って湿度を低く保つようにすると、ドライフラワーを長く楽しむことができます」(スズキさん)

ミニブーケやアレンジメントなど、フラワーギフトのプレゼントを受け取る機会が増える冬。ぜひ、すてきな思い出をドライフラワーという形で残してみては?

取材・文=中村実香 撮影=永田正雄

スズキトモコ

フローリスト、Tida Flower フラワーデザイナー。TOKYO FANTASTIC OMOTESANDO プロデューサー。1998年よりフラワーショップにてブライダルや生花装飾などを手掛け、2015年に東京・南青山にてライフスタイルストア「TOKYO FANTASTIC OMOTESANDO」をプロデュース。同ストア内に「Tida Flower」をオープン。ドライフラワー、多肉植物、サボテンなどの花と緑を楽しむライフスタイルを提案。

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