掃除・収納

賞味期限切れの食材を生まない! 冷蔵庫の超スッキリ収納術

目次

おそうじ・収納アドバイザーとして活躍する大津たまみさんに、すぐに実践したくなる掃除テクニックなど生活に役立つアイデアを教えてもらう「お掃除連載」。

今回は、食材や調味料などがついつい溜まってしまいがちな、冷蔵庫の超スッキリ収納術についてです。

「収納方法を少し工夫するだけで、冷蔵庫の奥でしなびてしまった野菜や、賞味期限切れとなってしまった調味料など無駄なロスを削減できます」と、大津さん。

これらの方法を実践すれば、常に冷蔵庫の中が整理され、きれいな状態をキープできるので、普段の掃除も格段に楽になります。一石二鳥の収納術で、冷蔵庫の中を“超スッキリ”させましょう。

“一週間以内に使いましょうトレー”を活用

カットして残った野菜や、余ってしまった肉、豆腐や油揚げ、ハムやソーセージなどの消費期限の短い食品など、冷蔵庫の中には使いかけの食材があちこちにしまわれているはず。

「冷蔵庫を超スッキリさせるためには、“一週間以内に使いましょうトレー”を設けることが大切です」(大津さん)

ちょっとずつ残ってしまった食材を一カ所にまとめておくトレーを設けて、冷蔵庫の決まった位置に置きましょう。そして、そのトレーの中の物は“一週間で使い切る!”と決めておきます。トレーの中にある食材で献立を考えたり、スープやみそ汁などに積極的に加えたりすれば、自然に減っていくので無駄が省けます。

「食材を使い残さないこつは、浅めのトレーに入れること。深めのトレーにしてしまうと中が見えにくく、トレーの中で忘れ去られてしまう原因になります。冷蔵庫の中の見えやすい位置に置いてくださいね」(大津さん)

使いかけの調味料だけのトレーを設けて収納

冷蔵庫の中のあちこちに置きっ放しになっている代表選手は何でしょう。

それは、珍しくてつい買ってしまった調味料やご当地のお土産品の瓶の数々です。

「普段使わない調味料などは、冷蔵庫の中で忘れられてしまいがちですよね。そのまま賞味期限切れにならないように、これらも専用のトレーにしまって一カ所にまとめておきましょう」(大津さん)

総菜に付いてきたしょうゆやわさびなども、取っておいたものの日の目を見ることなく捨てられがち。

「そういう細かい物は、同じトレーの上に小さな容器を置いて、その中にしまいましょう。その場合、日付の古い物を手前にして立てて収納していき、手前の古い物から順に使うようにすれば無駄が生まれません」(大津さん)

“ゴールデンエリア”の目に留まる場所に!

冷蔵庫でも目に付きやすい場所に置くことが大切です。そんな目に留まりやすいゴールデンエリアがあるそうです。

「床からの高さ75cm~135cmの60cmほどのスペースは、人間工学的にモノが一番取りやすく戻しやすいスペースといわれています。私はそれを“てきぱきスペース”と呼んで、さまざまな収納方法に生かしているんです。冷蔵庫の場合は、この高さの範囲の中でも目の位置からやや下の冷蔵庫を開けたときに自然に目に入る2段を“ゴールデンエリア”と呼んでいます」(大津さん)

「そこに“一週間以内に使いましょうトレー”を置けば、ひと目で使うべき食材が見えやすく、さらに取り出しやすいので格段に食材の無駄を防げるようになるんです」(大津さん)

詰め込み過ぎると電気代がかさむ原因にも!

そもそもの冷蔵庫の収納量を超過して、ギュウギュウに詰め込んでしまうことが最大の食材の無駄の原因です。

「収納量を超えて冷蔵庫に詰め込むことは、電気代の無駄遣いにもつながります。冷蔵庫の適正な収納量は全体の約7割。これ以上に詰め込むと、庫内を冷やす電力が大きくなり電気代が高くなる原因に。さらに奥が見えづらくなるので、食材が忘れ去られることにも」(大津さん)

一方で、冷凍庫は9割まで庫内に詰めても大丈夫。

「すでに凍っている食材が多いと、相互に冷やす作用が働くので省エネに。ただし、こちらもそれ以上に詰め込むとやはり電気代がかさむので要注意です」(大津さん)

冷蔵庫の中身は定期的にチェックすべし

どこに何が残っているのか?の確認は、冷蔵庫のスッキリ収納には必須事項です。

「基本的なことですが、冷蔵庫の中身を定期的に確認することはとても大事なことです。

“一週間以内に使いましょうトレー”や調味料を入れたトレーは、一週間に1度は見直して、ちゃんと使い切っているかをチェックしましょう」(大津さん)

それでも使い切れない物は?

「例えば、味が気に入らなくてなかなか減らない調味料や食材などは思い切って人に譲ったり、処分することも視野に入れてみましょう」(大津さん)

また、食材のロスを防ぐためにも、月に1回、冷蔵庫を空っぽにする!という方法もあります。「常にスッキリした冷蔵庫を維持するための裏技なんです」と大津さんからのアドバイスでした。

トレーを用意したり、詰め込み過ぎないなど、お手軽な収納テクニック。食材や調味料の無駄なロスを防ぐだけでなく、電気代の節約にもなって、いつでもきれいな状態をキープすることができます。早速実践してみて、習慣化させてみてはいかがでしょう。

取材・文=本嶋るりこ イラスト=ヨシカワミノリ

大津たまみ

1970年生まれ、愛知県出身。一般社団法人日本清掃収納協会会長。株式会社アクションパワー取締役会長。一般社団法人生前整理普及協会代表理事。清掃収納マイスター1級認定講師。「お掃除お片づけ」のプロとして30年以上のキャリアをもつ清掃業界のカリスマ的存在。年間200本以上の講演のほか、テレビ・雑誌・ラジオなどで片づけや掃除法を伝授する

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