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もう迷わない!楽しく学べる自由研究のアイデア集

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夏休みの宿題は、子どもだけでなく親にとっても悩みの種。特に自由研究は、毎年のテーマ選びに迷ってしまいがちですね。そこで今回は、「学びと読書のアドバイザー」として活躍する高橋真生(まい)さんに、学年別のおすすめのテーマや親のかかわり方などをお聞きしました。楽しく取り組める自由研究で、子どものやる気を引き出しましょう!

そもそも自由研究って何のためにするの?

通常の学校の授業とは違い、自分でテーマを決め、主体的に学べるのが自由研究の良さです。

「普段の授業では、自分の好きなことをとことん追究するのは難しいもの。自由研究では自分の決めたことにじっくり取り組めるため、主体性や問題解決能力も高まります」と高橋さん。難しく考えすぎず「楽しむ」「最後までやり抜く」ことを目標にしてみましょう。

自分が好きなことをテーマにすれば、楽しく取り組める

“自由”の名の通り、本人が好きなことを自由にテーマにすると楽しく取り組めます。「虫や恐竜、花などどんなジャンルでもよいので、対象についての疑問を掘り下げてみてください。

例えばセミなら、羽化や抜け殻などテーマを絞り込みましょう。低学年は、長い文章を書くことが負担になる場合もあるので、絵や写真と短い文章でまとめるのがおすすめです」(高橋さん)

中・高学年では、さらにもう一歩好きなことに踏み込んでみましょう。サッカーが好きなら、「シュートをうまく打てる方法を研究」などもよいですね。コーチからのアドバイス、本で調べたことなどを実践し、その過程をまとめるだけでも素晴らしい研究になります。

学年別おすすめの自由研究3選

<低学年向け>
アサガオ観察をブラッシュアップ!「アサガオの開花の瞬間」

低学年の夏の宿題の定番でもある「アサガオ観察」。花びらや葉の観察が一般的ですが、「開花の瞬間」まで観察してみましょう。アサガオは日が落ちてから8~10時間後に開花します。この習性を利用し、観察前日の夜に、紙で作った筒状の日よけを翌日咲きそうなつぼみにかぶせておきます。日よけを外すと、アサガオがすぐに咲き始め、貴重な開花の瞬間を観察できます。「つぼみが開く様子は感動的で、子どもの印象にも強く残ります」と高橋さん。

低学年の生活科では身近な自然を扱っているため、家の近所で見かける植物、虫をマップにまとめる自由研究もおすすめです。

<中学年向け>
自由過ぎる工作が楽しい!「わたしの夢の○○」

動物好きな子どもなら「夢の動物園」、電車好きなら全国の電車がそろった「夢の車両基地」、また自分が住んでいる地域の「空想の未来の町」など、自由なテーマで夢の空間を工作してみましょう。材料も、紙粘土や画用紙、折り紙など好きなものでOK。大きめの空き箱や段ボールを土台にすると、学校に持参しやすく便利です。

「自由研究の場合、ただ工作するだけではなく、作った理由や、工夫したところ、作る過程で分かったこと、感想なども書く必要があります」(高橋さん)

例えば「動物園」なら、調べていくうちに、暑い地域、寒い地域など生息地が違う動物を一緒に展示できないことにも気付くはず。工作の過程で思わぬ発見がいくつも得られます。

高橋さんのお子さんが実際に行った自由研究。空想のお城を制作。

<高学年向け>
調べて実践する自分だけの特別な実験!「夏休みで猫背を直す」

「背筋を伸ばしなさい!」「部屋を片付けなさい!」「ゲームは一日1時間!」など、いつも注意されていることをあえてテーマにしてみるユニークな自由研究! 例えば「猫背を直して姿勢を伸ばす」というテーマなら、「なぜ猫背はよくないのか」「改善するとどんないいことがあるのか」「直すにはどうすればいいのか」などを調べ、実際にやってみます。

子どもにとって嫌な「親に注意される」ことにあえて向き合い、さまざまな視点から自分を見直し、改善策を考えることで、問題を解決する力が身に付きます。「改善できれば達成感が得られますし、親からの注意も減っていいことずくめ(笑)。苦手なことや困っていることは、意外と取り組みやすいテーマです」(高橋さん)

まとめる際はレポート用紙がおすすめ。書き間違いにも対応しやすく、並べ替えも容易です。

「写真を上手に使うと分かりやすく、見栄えもよいですね」と高橋さん。問題解決につながらなくとも、努力した過程が大切。「直らなかったが今後は気を付けたい」という結果となってもそれで十分です。

自由研究に取り組んでいる最中は親が過程を見守ってあげることも大切です。子どもの「やりたくない」という言葉の裏には、「やりたいけれどやり方が分からない」という気持ちが隠れていることも。

「口を出し過ぎずに、写真の撮影や文房具・道具の準備などをお手伝いしてあげるとよいでしょう」と高橋さん。1年に1度の自由研究、子どもの「好き」を上手にサポートしてあげたいですね。

取材・文=植木淳子

高橋真生(たかはし・まい)

子育て・教育ライター、学びと読書のアドバイザー、絵本専門士。高校の国語科教員、公共図書館や学校図書館の司書を経て、現在は考える力を育む学習・読書支援を行っている。

 
 

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