ライフスタイル

新緑の季節に爽快!健康ウォーキングのススメ

目次

・ウォーキングを行う際の効果的な姿勢・スピード・時間は?
・1日に1万歩を目標にしなければならない?
・5月頃のウォーキングでお薦めの服装は?
・ウォーキングの際に履く靴は?
・ウォーキングを行う際のお薦めアイテムは?
・ウォーキングの効果を高めるためのベストなタイミングは?
・ウォーキング前後には、ストレッチが必要?

 

今年もやって来た、新緑がまぶしい初夏。爽やかな風が心地よいこの季節をさらに満喫するのにお薦めなのが、有酸素運動の代表格でもあるウォーキングだ。特別な場所も道具も必要なく、いつでも手軽に始められるので「運動の習慣を身に付けて、前向きな毎日を過ごしたい」「無理なく続けられるダイエットがしたい」といった人にもぴったり。そんなウォーキングを上手に日々の生活に取り入れる方法を教えてくれたのは、日本ウォーキングセラピスト協会代表理事でもある講師・長坂靖子さん。

「ウォーキングがもたらす効果は大きく分けて三つあります。一つ目はダイエット効果、血圧や血糖値コントロール、血流を良くする、心肺機能が高まる、そして歩くときにかかとが地面に着く際の、周期的な刺激による骨密度アップといった身体的メリットです。二つ目は精神的効果で、外に出て歩くことで幸福ホルモンと呼ばれているセロトニンが分泌され、精神安定に非常に効果的です。そして、最後の三つ目が社会的効果です。コロナ禍の今は、三密(密集、密接、密閉)を避けながら、友人や家族、仲間と一緒に楽しめるウォーキングは、社会的なつながりを維持するのに最適な運動だと思います」(長坂さん)

そんな長坂さんに、初心者ならではの7つの疑問に答えてもらった。

ウォーキングを行う際の効果的な姿勢・スピード・時間は?

先に申し上げた三つの効果によって、歩き方がそれぞれあるんです。リラックス効果を求めるときは、フォームを気にせず、力を抜いて歩いてみましょう。一方、身体的効果を求めるのなら、フォームがとても大切になります。背筋を伸ばして、視線を地面に対して水平に保つことを意識してくださいね。腕は、歩幅を少し広めに取ることで自然と大きく振れるようになりますよ。ダイエットなどさらなる身体的効果を求める場合は、意識して腕をしっかり振ることによって、肩甲骨など上半身の筋肉をしっかり使うことができ、下半身と上半身が連動した、しっかりとした全身運動が可能になります。

腕は、耳と肩、指先が膝、くるぶしと一直線上になる基本姿勢から、腕を90度に曲げ、脇を締めた状態で肘を後ろに引くように振るのがコツ。真後ろにある太鼓を肘でたたくイメージで、しっかりとおなかに力を入れて体幹を意識したフォームで歩きましょう。スピードは、おしゃべりしながらでも苦しくないくらいがベストです。頻度は毎日でもOKですが、筋トレという目的ならば、週に2~3回で十分です。

日本ウォーキングセラピスト協会が提唱する「基本の立ち方」

1日に1万歩を目標にしなければならない?

「東京都健康長寿医療センター研究所が群馬県中之条町で行った高齢者を対象とした研究によれば、健康維持・増進のためには1日平均歩数8,000歩、20分の速歩きがよいという研究結果も出ています」という発表が、スポーツ庁より出されています。(https://www.mext.go.jp/sports/funpluswalk/)。日本人女性の一日の歩数は、3,500~4,000歩が平均といわれているので、朝晩30分ずつウォーキングすると8,000歩を達成することができますよ。歩くという日常動作をウォーキングというスポーツに変えるには、少しの意識改革で十分なので、気軽にチャレンジしてみてくださいね。

5月頃のウォーキングでお薦めの服装は?

日常の「歩く」の延長線上にウォーキングがあるので、ストレッチ性の高い、動きやすい服装であれば普段着でも問題ありません。ただ、5月は気温の急変などで体温調節がうまくいかないこともありますし、汗もたくさんかくので、アンダーウエアは吸水速乾性のものがお薦めです。そして、上着は脱ぎ着しやすく小さく畳めるようなものがあるといいですね。紫外線も強いので、日中にウォーキングする場合は帽子などの日焼け止め対策もお忘れなく。

お気に入りのグッズで気持ちよくウォーキングに出掛けるのも楽しそう

ウォーキングの際に履く靴は?

フラットシューズならば大丈夫と思われがちですが、膝やかかと、股関節など足にかかるダメージは大きいので、必ずある程度靴底が厚く、やや重みがあり、ひもでフィット感を調節できるウォーキングシューズを履いてください。実際にウォーキングする際は、しっかり靴ひもを結んで、足と靴をフィットさせましょう。通勤通学時のウォーキングで手持ちの靴を生かす場合は、スポーツ用の中敷きなどを活用して、フィット感を高めてみてください。

ウォーキングシューズで健康的なウォーキングが可能に

ウォーキングを行う際のお薦めアイテムは?

小さな水筒や鍵などを入れられるウエストポーチがあると、しっかり腕を振ったウォーキングがしやすくなると思います。心拍数などを計測できるスマートウオッチもいいですね。ダイエットを目的にされる方は、小さなダンベルを使うと、心肺機能が高められると思います。夜にウォーキングされる方は安全のため、セーフティーライトやLEDベルトなどを身に着けるといいでしょう。

ウォーキングの効果を高めるためのベストなタイミングは?

やはり朝がお薦めですね。今、10分程度の運動を一日のうちに何度も行うことで、効果的に脂肪燃焼ができる「細切れ運動」が推奨されているので、朝から夜の隙間時間を有効活用してウォーキングするといいでしょう。軽い朝食を食べてから、ぜひチャレンジしてください。通勤通学の時間を活用するのもいいでしょう。夜も、その日、取り過ぎたカロリーをしっかり消費するのに最適なタイミングです。過度な運動ですと、交感神経が刺激されて良質な睡眠の妨げになりますが、ウォーキングのような適度な有酸素運動は穏やかな眠りを助けてくれるともいいます。ご自身の目標に合わせてタイミングを選んでみてくださいね。

暖かくなってきた今、ウォーキングで心身共に健康を目指そう

ウォーキング前後には、ストレッチが必要?

ウォーキングは全身運動ですので、全身の大きな筋肉をほぐすことが大切です。脚を大きく前や横に出して、太ももの前面に当たる「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」と、すねの前にある「前脛骨筋(ぜんけいこつきん)」をしっかり伸ばしておきましょう。上半身は、手指を組んで裏返し、両手を上げてゆっくり背伸びをし、背筋や二の腕を伸ばしましょう。また、上半身をねじって、腹斜筋を伸ばすのも大切です。全てのストレッチは、呼吸を止めずに行うのが鉄則です。

「歩く」という日常動作に、ほんの少し負荷をかけるだけで、しっかりとした有酸素運動となるウォーキング。爽やかな初夏の日差しの中、心も体もリフレッシュできる気軽なスポーツをぜひ、楽しんでみてほしい。

長坂靖子

特定非営利活動法人日本ウォーキングセラピスト協会代表理事。10代でミス日本に選出され、モデル活動を開始。その後プロに師事し、話し方・表現の仕方等を学ぶとともに、ウォーキングインストラクターの資格取得。ウォーキングトレーナーとして、姿勢・立ち居振る舞いなど、多方面から美を追求した「トータルビューティー」をプロデュース。それに伴い、接客業に関するマナー教育や社員教育、健康を目的としたウォーキング法、ストレッチ法を指導するなど、活動の場を広げる。

 

インフォメーション

特定非営利活動法人日本ウォーキングセラピスト協会

http://walking.bz/

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