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睡眠を快適にサポート!季節&体質で変わる快眠パジャマの選び方

目次

・パジャマ選びの4つのポイント
・生地に注目!冷え性の人や暑がりの人にオススメのパジャマはコレ!
・季節に合わせてパジャマの形も見直そう!
・寝ている間の靴下は?やりがちだけど気を付けたいアレコレ
・お気に入りのパジャマで快眠を!

 

質の高い睡眠が注目されている昨今、マットレスや枕にこだわる人も多いでしょう。ただ、それだけではまだ不十分かもしれません。快適な睡眠に欠かせない重要なアイテムの一つが、パジャマです。意外と見落としがちのパジャマですが、生地の素材や形によって睡眠効果が変わってくるとされています。そんなパジャマ選びのポイントを、上級睡眠健康指導士の加賀照虎(かがひどら)さんに聞きました。

パジャマ選びの4つのポイント

パジャマ選びで睡眠の質は変わってきます。パジャマは掛け布団やマットレスなどの寝具よりも寝る時に一番体に近い所に来るものなので、その素材や生地が不適切なものだと、睡眠の質を悪くしてしまうことがあります。自分に合ったパジャマを着ることで質の高い睡眠が得られるので、基本的な考え方を知った上で、季節や体質に合わせたパジャマ選びの参考にしてください。

<汗の吸収(吸湿性、放湿性)>

人は寝ている間、一晩に体温が約1.5度下がり、約200mlの汗をかくといわれています。体温を下げて体と脳を休めることが、快眠につながります。汗をかくことで熱放散をしているので、滞りなく発汗させて、その汗をパジャマ生地が吸収できるかどうかということが大切になってきます。そういう点で、「ポリエステル」や「ナイロン」、「アクリル」といった素材はその性質がほぼないので、夜中に汗をかいて寝苦しくなってしまい、快眠を妨げる原因となります。なので、湿度や温度をうまくコントロールできる素材を選ぶことが重要です。

<体を動かしやすいかどうか>

あまりピタッとしたものだと、締め付けが強くて寝る時の血流を滞らせることになります。また、寝ている間には何度も寝返りを打っているので、その動きを妨げないゆったりめのものが良いですね。

<肌触り>

個人の好みになりますが、着心地が良い素材のものを選ぶことで安心して眠りに就くことができます。特に肌が繊細で敏感な方には、とても重要なポイントです。柔らかな肌触りのものやサラッとした素材など、自分の肌になじむものを選びましょう。

<耐久性>

夏場も冬場も睡眠中に汗をかくので、週に2~3回の洗濯が必要です。洗濯を頻繁にできる耐久性がないと、生地がすぐに悪くなってしまって、本来の機能が失われてしまいます。

繊維素材の特徴チャート

生地に注目!冷え性の人や暑がりの人にオススメのパジャマはコレ!

生地選びで注目するべきなのが、繊維素材をどう加工しているかという点です。同じ繊維素材でも、織り方や編み方が違うと肌触りや暖かさが違ってきます。例えばウールや綿などの表面を起毛加工している「フランネル(織物)」や、綿やレーヨンをタオル地のようにした「パイル(編物)」は空気の中に熱を閉じ込めるので、暖かく感じられます。しかも、吸湿性・放湿性も良いので、冬のパジャマにオススメです。

また、「ポリエステル」は吸湿性・放湿性が良くないからパジャマに不向きとお伝えしましたが、冷え性の人だったら、ポリエステルが多少入っていても、良い意味で多少蒸れて暖かくなるのでありだと思います。

一方、暑がりの人や代謝の良い人は、保温性よりも汗の吸収性が優れているものを選びましょう。保温性の高いパジャマを着用すると、寝苦しくなったり、寝汗で目が覚めることがあります。夏場であれば「リネン」などの素材は、肌離れが良く涼やかで人気です。冬は五重ガーゼや厚手のニットのものが吸湿性・放湿性が良くてオススメですね。

季節に合わせてパジャマの形も見直そう!

パジャマの形にはTシャツのようにかぶるタイプと、シャツなどの前開きタイプ、上下が分かれていないワンピーススタイルのネグリジェタイプがあります。パジャマの形は動きやすく、締め付けが少ないことが前提ですが、冬はある程度熱を逃さないように袖や裾がズレ上がりにくいものを選んだ方が、暖かく寝入ることができます。逆に夏は熱を溜め込まないように、空気の通り道があるデザインが良いですね。

寝ている間の靴下は?やりがちだけど気を付けたいアレコレ

冷え性の人などは靴下を履いて就寝する人もいるかと思いますが、寝ている間に発せられる熱は手や足、頭から放出されます。なので、靴下を履くと蒸れ過ぎてしまうことがあるので、なるべく就寝中は靴下を履かない方が良いです。ただし、手足が冷えて寝付けないというのは良くないので、靴下を履く場合は吸湿性・放湿性の良い素材のものを選んでください。

最近は、汗などの湿気を繊維が吸収することで発熱する吸湿発熱素材の衣服が暖かくて人気ですが、睡眠時にはオススメできません。寝る時は体温が下がらないといけないのに、これらの素材は逆に体を温めてしまいます。ただ、例えば敷きパッドを吸湿発熱素材のものにすれば問題ありません。パジャマとなると全身を直接包み込むので、やはり避けた方が良いですね。「ポリエステル」や「アクリル素材」ではなく、「綿100%」などの自然な吸湿発熱素材は大丈夫です。

お気に入りのパジャマで快眠を!

今までなんとなく着ていたことが多いかと思いますが、体質や季節によってパジャマを着替えることで、より良い睡眠につながります。パジャマ選びを楽しみながら、自分に合ったパジャマを見つけてください!

加賀照虎(かがひどら)

上級睡眠健康指導士。2013年より愛知県名古屋市にある寝具メーカー株式会社篠原化学に入社し、創業者の孫として寝具製品の企画、開発、輸出入、販売促進などを担当。2016年に睡眠健康指導士の認定を受け、ブログ「快眠タイムズ」や各メディアで睡眠・寝具情報を発信している。
https://kaimin-times.com

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