
観葉植物をインテリアに取り入れよう 初心者でも楽しく始められる!
インテリア雑誌やSNSで見かける、グリーンがあふれた素敵なお部屋。室内に観葉植物があると、空間に立体感や温かみが生まれるだけでなく、リラックス効果、癒し効果も得られるとされています。でも、「真似してみたいけど枯らしてしまいそう」「お世話が大変そう」と感じて、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。じつは観葉植物には、水やりの頻度が少なくても育てやすい種類や、限られたスペースにも置きやすいものがたくさん。忙しい毎日を過ごす人でも、無理なく取り入れることができるんです。今回は初心者でも楽しめる、観葉植物のある暮らしをご紹介します。
「基本的には、根が呼吸できなくなるほど水を与えすぎない、頻繁に場所を移動させないことが観葉植物にとってはいい環境。つまり、かまいすぎないこと。あまり難しく考えなくても大丈夫ですよ」と話すのは、都内の大型園芸店「グリーンギャラリーガーデンズ 八王子店」の堀田裕大店長。晴れた日にベランダに移動させるなど、こまめなお世話は観葉植物にとって逆効果となることもあるのだとか。
「植物は自分で移動できないので、置かれた環境に順応しようとします。いつもは室内なのに、ベランダで急に強い直射日光に当てられるなど激しい変化を与えるほうがストレスとなり、日焼けの原因にも。室内の比較的日当たりがいい場所を定位置に、あまり動かさないほうがベストです」(堀田さん)
初心者が、マンション、アパートなどで観葉植物を育てる際にはどのような点に注意すればよいのでしょう。堀田さんに、最低限覚えておくべき5か条を教えていただきました。
①まずは大きすぎない鉢植えから
初心者なら、3号(直径9cm)~5号(直径15cm)くらいの鉢植えから育ててみましょう。扱いやすく、植え替えもしやすいのがメリット。大きくても6号(直径18㎝)くらいまでがおすすめです。
②水やりは土が乾いてから
水のあげすぎは根腐れの元。水やりは表面の土が乾いてからでじゅうぶんです。特に、最近人気の多肉植物(アガベ、アロエ、サンスベリアなど)は土が乾いて1週間後くらいの水やりでかまいません。
③肥料を与えるのは暖かい時期に
植物がもっとも栄養を必要とするのは、新芽が出る春から夏にかけての成長期。この時期に栄養を与えると葉や茎が元気になり、色つやもよくなります。逆に、休眠に入る冬に肥料を与えてしまうと、根が栄養を吸収できず、根枯れの原因に。
④植え替えも暖かい時期に
成長して、水のしみこみが悪くなったと感じたら植え替えのタイミングかも。春から夏にかけての暖かい時期に、ひとまわりほど大きな鉢に植え替えてあげましょう。この期間は植物が成長期に入るため、植え替えのストレスからの回復力、根の修復力が高くダメージが少なくてすみます。この時期に購入したものは、買ってからすぐ、気にいった鉢に植え替えてもOK。排水の良い鉢なら底石も必要ありません。土は、100円均一ショップにある観葉植物専用の土でじゅうぶん。
⑤置く場所は部屋の環境ごと、季節ごとに考える
マンションなど鉄筋コンクリートの室内は、戸建てに比べて気密性が高く、冬も温かい環境であることがほとんど。枯れることをあまり心配しすぎる必要はありません。いっぽう夏は、日中に留守がちだと南向きの部屋はかなりの高温になりますが、北向きの部屋だと涼しい環境に。植物にとって過ごしやすい環境は、部屋ごと、季節ごとに異なることを覚えておきましょう。
初心者が室内でも育てやすいものは、大きくなりすぎず、さほど日当たりを気にしなくてもよい種類。堀田さんに選んでいただいた、おすすめの観葉植物を5種ご紹介します。
吊るした“ハンギングスタイル”もかわいい!~ポトス~
丈夫でアレンジもしやすいので、観葉植物の“入門編”として非常に人気。レースのカーテン越しなど明るめの日陰を好みます。成長が早く、環境に順応すればつるをどんどん伸ばしていくので、吊るして飾るハンギングもおすすめ。また、簡単に株分けも可能です。節(ふし)の下でカットし、水にさせば1~2週間で発根。その後は土に植え替えてもよし、ガラスの鉢で水耕栽培しても素敵です。
乾燥に強く少ない水で育つ~サンスベリア~
個性的なフォルムがインテリアにもマッチするサンスベリア。空気をきれいにする効果があるとされ、大ブームとなったことも。見た目からは意外ですが、多肉植物の一種とされています。乾燥に非常に強く、湿気を嫌うため水のやりすぎには注意。春から夏にかけての水やりは、土が完全に乾いてから。冬は環境にもよりますが、1か月に1度程度でじゅうぶんです。
種類がたくさん! 好きな葉の形を選ぼう~ドラセナ~
「幸福の木」などの別名で親しまれているドラセナ。スタイリッシュな姿で、空間のアクセントにもなります。種類によって葉が黄色や赤みを帯びていたり、また形も尖ったシャープなものから、丸くカーブしたものまでさまざま。お店であれこれ選ぶのも楽しいですね。葉が細く立っているタイプは、なるべく日当たりのよい場所に。葉が寝ずにピンと立ち、形よく保てます。
沖縄では「キジムナー(精霊)が宿る木」として知られる~ガジュマル~
800以上の種類がある「フィカス属」のひとつであるガジュマル。太くからみあう「気根(きこん)」が個性的で、グリーンインテリアとして根強い人気を誇ります。沖縄に多く生息していることからもわかるように、暖かくて風通しの良く、湿度のある環境を好みます。冬は寒さを心配するあまり、エアコンの風にあてないように注意を。
丸く光沢のある葉っぱがかわいい~ベンガレンシス~
こちらもガジュマルと同じく、フィカス属の仲間。白っぽくつるんとした幹と、濃い緑色の葉っぱのコントラストが美しい観葉植物です。購入の際は、葉が多くついており枝ぶりがよいものを選びましょう。
特別な知識や手間がなくても気軽にインテリアに取り入れられる観葉植物。まずは暮らしに合った一鉢を選んで、緑のある心地よい毎日を楽しんでみてくださいね。
取材・文=植木淳子 写真提供(一部)=堀田裕大
教えてくれたのは
堀田裕大
創業100年以上の園芸店「グリーンギャラリーガーデンズ」東京八王子店店長。2017年の「日比谷ガーデニングショー」寄せ植えコンテストで農林水産大臣賞を受賞。園芸誌でも活躍中。YouTubeチャンネル「グリーンギャラリーガーデンズ」で、おすすめの植物や上手な育て方を公開中。