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【週末エンタメ】ドウェイン・ジョンソンが熱望した映画『ブラックアダム』がDC勝負の1作となるワケ

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スーパーマンやバットマンといった名キャラクターを生み出したアメコミ出版社のDC。「スパイダーマン」シリーズに代表されるマーベルと共に、近年のアメコミ映画ブームをけん引しているDCから、“ロック様”ことドウェイン・ジョンソン主演の『ブラックアダム』が2022年12月2日(金)に公開される。

ここではDCきっての強さを誇る最恐アンチヒーロー・ブラックアダムを題材とした注目作のポイントを紹介していく。

DCの勝負作!『ブラックアダム』がなぜ今、注目を集めるのか?

DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)11作目となる『ブラックアダム』
(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM &(C)DC Comics

『スーパーマン』(1978年)、『バットマン』(1989年)といった一連の作品をはじめ、クリストファー・ノーランが手掛けた「ダークナイト」3部作など、アメコミ映画草創期から現在に至るまで多くの人気作を輩出してきたDC。

「バットマン」のヴィランに焦点を当てアカデミー賞をにぎわせた『ジョーカー』(2019年)や、徹底的にダークなテイストで若きバットマンの苦悩を浮かび上がらせた『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022年)など、どちらかといえばシリアスな作風が高い評価を受けてきた。

またこれらの作品とは別に2013年からは『マン・オブ・スティール』を皮切りに、“DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)”と呼ばれる同一の世界観を有する映画シリーズも始動。ヒーローチームを題材とした『ジャスティス・リーグ』(2017年)や、せいさんな暴力描写満載で悪党チームの活躍を描いた『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021年)など単発では話題作を生み出しつつも、シリーズとしてはどこかパッとしない印象だった。

そうしたDC映画を取り巻く流れの中で、今年4月から新体制が発足。マルチバース構想の本格始動など、シリーズ全体の立て直しが図られている中で公開を迎えるDCEU最新作とあって、アメコミ映画ファンからは『ブラックアダム』の動向に熱い視線が注がれている。

ロック様の一声で『シャザム!』から独立した単独映画として企画がスタート

不良だった過去を持つジョンソンが強烈な思い入れを有するブラックアダム
(C) 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

ブラックアダムは、コミックスではヒーローのシャザム同様に魔術師から無敵の力を与えられた表と裏のような関係のヴィランとして描かれており、映画でも元々は『シャザム!』(2019年)に登場する予定だった。

しかし、“ワル”という自分との共通点のあるブラックアダムを「どうしても演じたい」と10年以上強く思い続けてきたジョンソンが、『シャザム!』の最初の台本を読んだ際にブラックアダムを描くには足りないと本能的に判断。ジョンソンもプロデューサーに加わり、単独映画としての企画をスタートさせた。

最恐アンチヒーローとヒーローチームが火花を散らす!

快活な魅力を封印したジョンソンの姿も新鮮だ
(C) 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

そうして出来上がった『ブラックアダム』は、5,000年の眠りから覚めたブラックアダムが、過去に息子を奪われた復讐心から、その怒りを現代の人類へと向け、破壊の限りを尽くすというものだ。

自分の正義を貫くためならどんな犠牲もいとわないブラックアダム。空を飛んで飛行機を撃墜したり、超高速移動で敵をほんろうしたり、電撃を手から放ったりと、スーパーマンに匹敵するかのような圧倒的な力を武器に邪魔者を排除していくその豪快な暴れっぷりは、ヒール(悪役)として絶大な人気を誇ったジョンソンのレスラー時代をほうふつとさせ、これ以上ないハマり役となっている。

名前の通りタカのような姿がクールなホークマン
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ドクター・フェイトを演じるのはベテラン俳優のピアース・ブロスナン
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そんなブラックアダムを止めるべく、空を自由にかけるホークマン、未来を見通す魔術師のドクター・フェイト、巨大化できるアトム・スマッシャーに嵐を操るサイクロンからなるジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ(JSA)というヒーローチームも登場。コミックではこのチームに所属していたこともあるブラックアダムだけに、どのような関係が描かれるのかにも注目だ。

アトム・スマッシャーvsブラックアダムの豪快なアクションにも期待大
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サイクロンらJSAメンバーは今度のDC映画に絡んでくるのかも気になるところ
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いち早く公開されている北米の興収ランキング(11月第1週)では初登場から3週連続の1位を獲得するなど、好調な滑り出しを見せている『ブラックアダム』。今年の11月1日からは『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』を大ヒットさせたジェームズ・ガン監督がDCの映画部門トップに就任するなど変革の時を迎えている今、DCEUシリーズの今後を占うという意味でも最重要の1作だ。

文=ケヴィン太郎

インフォメーション

『ブラックアダム』

2022年12月2日(金)より全国ロードショー
作品詳細はこちら

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