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「カロリーメイト」の黄色いパッケージに込められた意味とは?全種類食べて大塚製薬に開発秘話を聞いてみた

目次

カロリーメイト大集合!まずは全種類並べてみた
定番のブロックタイプを実食!新星・バニラ味のお味は?
“カロリーメイトらしさ”を感じたリキッド&ゼリー
カロリーメイトの原点は「流動食」!
味と栄養バランスへのこだわり。「お菓子ではない」その役割
実は少しずつ変わっている!?パッケージの秘密
栄養調整食品として人々の健康と社会を支える存在に

 

小腹が空いた時、仕事や勉強で忙しい時など、サクッと食べることができる「カロリーメイト」。ブロックタイプ、ゼリータイプ、リキッドタイプと3種類があり、シチュエーションに合わせてどんな時でも気軽に5大栄養素(タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく摂取できるのが最大の魅力だ。

そして印象的な黄色い箱に英語で「Calorie Mate」と書かれたパッケージで、どこか“大人の食べ物”な雰囲気も。筆者も幼い頃に「いつかお腹いっぱい食べたい!」と思い、高校生になってからは授業の合間や部活の休憩中などに、フルーツ味をバクバク食べていたのが青春時代のいい思い出だ。

私たちのおなかと栄養バランスを支えているカロリーメイトだが、現在発売されているシリーズを全て味わったという人は少ないのではないだろうか。今回は現在発売中のカロリーメイトを全種類食べ比べ、レビューしてみることに。

さらに大塚製薬株式会社でカロリーメイトを担当する岩﨑さんに、まだまだ謎多きカロリーメイトの実態をインタビュー。果たして、カロリーメイトとは結局どんな食べ物なのか?商品の開発秘話や新発売した「バニラ味」の秘密に迫る!

カロリーメイト大集合!まずは全種類並べてみた

食べ比べをするにあたって、カロリーメイトシリーズを全種類を取り揃えることに。その黄色い絶景を前に「カロリーメイトを一気に味わうことができる!」と、小さい頃からカロリーメイトに憧れていた筆者は最初からテンション最高潮。

机に全種類を並べてみると、同じ黄色いカラーに同じ英字のフォントの統一感が美しい。シンプルかつスタイリッシュなデザインに「あれ、こんなにかっこよかったっけ…」とうっとりしながらも、どんな味があるのかを改めて確認していく。

カロリーメイトといえばブロックタイプが代表的だが、現在はチーズ味、フルーツ味、チョコレート味、メープル味、新発売のバニラ味の5種類が販売されている。リキッドタイプはカフェオレ味、フルーツミックス味、ヨーグルト味の3種類、ゼリータイプはアップル味、ライム&グレープフルーツ味、フルーティミルク味の3種類がそれぞれ発売中だ。

2022年に新発売したバニラ味

今回、メインで食べ比べするのはブロックタイプ。袋から1本ずつ取り出すと、チョコレート味以外は色や見た目にあまり違いがないことに驚き。ほかの4種類はほとんど見分けがつかなかった。

ブロックタイプを全部並べてみた。チョコレート味以外はパッと見あまり変わらない

1本ずつ割ってみると、バニラ味やメープル味などそれぞれの香りがほのかに漂う。なかでもチーズ味がまさにチーズらしい香りを放っていて、無類のチーズ好きの筆者にはたまらなかった。なんならワインまで飲みたくなってしまう始末。

バニラ味にはチョコチップが入っているようで、これまたおいしそう。そしてメープル味にはアーモンドが入っていて、微かにナッツの香ばしい香りがした。見た目はあまり変わらなくとも、きちんと個性があるようだ。

定番のブロックタイプを実食!新星・バニラ味のお味は?

香りを楽しんだところで、いざ実食!今回は「1番人気」と言われているチョコレート味から味わっていくことに。ずっしり濃厚なチョコレートの味が口いっぱいに広がり、人気No.1も納得。カロリーメイト初心者は、まずはチョコレート味から味わってみてほしい。

次にいただいたのはフルーツ味。食べると、生地に細かなレモンピールが入っていることに気づく。成分表を見るとグレープフルーツパウダーも入っているようで、柑橘系の爽やかな甘味がとてもおいしかった。

そして香りで誘惑してくるチーズ味。食べるや否や、口のなかがチーズ一色に。いつかワインのアテにこれを食べてみようかと思うくらいだ。香りと風味を感じることができ、“チーズ感”が印象に残った。

メープル味はその名の通り、メープルの風味をたっぷり感じることができる。しっかりとした甘さと生地に含まれているアーモンドの香ばしさが相性抜群。ナッツが好きな人や普段から甘いものをよく食べる人はこれが好きかもしれない。

そして期待の新商品、バニラ味。ほかのものより甘さは控えめだが、しっかりバニラ味を感じる。生地に練り込まれたチョコレートチップがアクセントになっているのもポイントだ。そして特に感じたのは飽きの来なさ。バニラ味という子供から大人まで誰もが食べたことのあるベーシックな味わいだからこそ、クセがなく食べやすいと思った。

ブロックタイプを割ってみた。中身は種類によって結構ちがう!

“カロリーメイトらしさ”を感じたリキッド&ゼリー

ブロックタイプをたくさん食べて喉も乾いてきたころ、リキッドタイプとゼリータイプも実食。リキッドタイプは素早く栄養補給したい人におすすめ。しつこい甘さや口に残る嫌な舌触りなどはなく飲みやすい。ポタージュのような口当たりを想像してもらえるとわかりやすいと思う。

リキッドタイプは3種類

ゼリータイプは、リキッドタイプとはまた違った口当たり。さっぱりしており、アップル味やライム&グレープフルーツ味など、フルーティーなフレーバーが多いのも納得。酸味とゼリーの相性がよく、でも後味はカロリーメイトのずっしりした感じもある。飲みながら、「ただのゼリーと侮るなかれ」と言われているような感覚に。

今回、さまざまなタイプや味のカロリーメイトを試してみて、最も筆者の印象に残った味が「バニラ味」だった。学生時代はフルーツ味をよく食べていたが、大人になったのか、バニラ味を食べると「あ~これこれ」と落ち着く味わいだった。これで栄養が補給できると思うと、なんとも不思議な気分だ。

ゼリータイプは3種類

カロリーメイトの原点は「流動食」!

1983年に発売されて以来、忙しい日々を送る人の強い味方であるカロリーメイト。チョコレートやメープルなど甘いフレーバーが多いことからお菓子のように感じるが、実はそれらとは一線を画す「栄養調整食品」というジャンルに位置している。

「もともとカロリーメイトは医療現場などで使われる経管・経口栄養食がルーツの商品なんです。開発当時は食べ物の欧米化が急速に進み、食生活の乱れが増加傾向にありました。そこで当社が発売していた『ハイネックス-R』という流動食を一般向けに応用し、栄養バランスを調整・補助できる商品を作ることにしました。それがカロリーメイトです」

大塚製薬が開発した、経管・経口栄養食「ハイネックス‐R」(左・液材、右・粉材)。点滴に代わる栄養食

そうして「点滴に代わる栄養食」としてリキッドタイプ、イギリスのショートブレッドの形をヒントに「新しい朝食」としてブロックタイプが開発されることになった。発売当初はそれまでなかった食品であったため、まずはスポーツ栄養に着目。栄養バランスの価値が伝わり浸透していった。現在は30~40代のバリバリ働く世代はもちろんのこと、子供から大人まで親しまれている。彼らの栄養バランスを支えていると思えば、カロリーメイトは日本の経済を支えていると言っても過言ではないかもしれない。

味と栄養バランスへのこだわり。「お菓子ではない」その役割

カロリーメイトを作り続ける1番の目的は、バランスのとれた栄養を提供すること。そのため新商品の開発の際は栄養設計から行い、後にフレーバーづくりを進めるという流れになっているという。「バランス栄養食」をコンセプトに作られているため、「クッキー」や「ジュース」ではなく「ブロックタイプ」「リキッドタイプ」と呼ぶのも、“栄養調整食品でありお菓子ではない”という強い意思の表れだろう。

カロリーメイト・チーズ味

それでも味は食事の楽しみの1つ。現在のブロックタイプのフレーバーは先ほど食べ比べた5種類で、これまでにはプレーンやポテト味などもあったが、人々の好みを調査したり時代の流れに合わせたフレーバーで展開している。

「さまざまな味や、ブロックタイプだけでなくリキッドやゼリーといった形状があるのは、選択肢を提供し、幅広い年代の栄養バランスを支えることができるようにするためです。カロリーメイトのこだわりは、この栄養バランスと味の両立です。皆様に長く普遍的に愛される製品であり続けたいと思っています」

カロリーメイト・チョコレート味

2022年3月に新発売されたバニラ味は、今では1番人気のチョコレート味に匹敵する大人気商品になっているという。リモートワークや外出自粛で家にいることが多くなっているなか、飽きずに食べることができる工夫がされているんだとか。

「バニラ味はチョコチップを入れて味にアクセントを出したり、味にキレの良さを出したりという細かな工夫をして、食べ続けられるような味わいになっています。私も開発段階で4〜5カ月ほど食べ続けましたが、今でも食べ続けていて、いつも手を伸ばしています。比較的若い方に人気のようですが、子供から大人まで馴染みのある味でもあるので、ぜひいろんな方に手に取っていただきたいです」

カロリーメイト・バニラ味

実は少しずつ変わっている!?パッケージの秘密

カロリーメイトといえば、黄色地に英語の「Calorie Mate」の文字、そして細かな英文が書かれたパッケージ。この外国の食品のようなおしゃれなパッケージは発売当初からほとんど変わっておらず、フレーバーに合わせて「Calorie Mate」の色と下の英文が変えられるだけだという。

「フレーバーごとに変わる文字の色は、食べた時の感覚に近い色を選定しています。できる限りイメージに合う色にできるよう、あの文字の色ですら何度も会議をして話し合って決めているんです。また、商品名の下の英文には栄養成分が書かれています。こちらも商品に合わせて変えています」

カロリーメイト・フルーツ味

 

カロリーメイト・メープル味

そして目を引く黄色い箱には、実はこんなエピソードがある。

「黄色のパッケージにも実は深い意味があります。部活帰りの駅の売店に差す、夕日の光に負けないような黄色なんです。おなかが空いた学生がすぐに見つけられるように、という思いが込められています」

ここ数年、カロリーメイトは受験生の応援なども行っているが、実は発売当初からずっと学生たちに寄り添っていたのだった。

初代のカロリーメイト・チーズ味。現在のパッケージとほとんど変わらないが…

栄養調整食品として人々の健康と社会を支える存在に

近年の生活様式が変化したことで、もともと外出先で食べられることが多かったカロリーメイトは家のなかでも用いられるようになったという。学校に行けなくなった子供たちや在宅時間が増えた人たちの食事や補食に使われるなど、手軽に食べれられる栄養調整食品としての需要も高まってきているそうだ。

「時代の流れによって、栄養や健康に対する問題は必ずあります。カロリーメイトはバランス栄養という製品価値を提供し続けることで、今後も栄養面からサポートする製品として多くの人々の健康を支え、貢献していきたいと思っています」

カロリーメイトリキッド。左からカフェオレ味、フルーツミックス味、ヨーグルト味

カロリーメイトゼリー。左からアップル味、フルーティミルク味、ライム&グレープフルーツ味

さまざまな健康への課題が沸き起こる現代社会。仕事や家事、学校が忙しかったり、食生活が乱れがちな現代人にとって、1番問題になっているのは栄養不足から来る心身の不調。それを手軽に補助できるカロリーメイトは、人々の健康な生活を支える縁の下の力持ちだった。これからはおなかが空いた時だけでなく、不摂生が気になった時にも食べてみては?

取材・文=福井求

記事提供=ウォーカープラス

インフォメーション

公式サイト:

https://www.otsuka.co.jp/

カロリーメイト ポータルサイト:

https://www.otsuka.co.jp/cmt/

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